ストレスチェックで高ストレス判定|結果の読み方と今すぐすべき対処法

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ストレスチェックの結果が届いたら、まず落ち着いて確認しましょう

毎年秋ごろに職場で実施されるストレスチェック。「高ストレス者」という判定結果を受け取り、不安になっている方も多いのではないでしょうか。まず知っておいていただきたいのは、高ストレス判定は「あなたが弱い」ということではなく、「今の環境や状況にサポートが必要なサイン」だということです。結果を正しく読み解き、適切な行動につなげることが大切です。

ストレスチェックの結果の仕組みを知ろう

ストレスチェックは、労働安全衛生法に基づき従業員50人以上の事業場で毎年実施が義務付けられています。国が標準として推奨する「職業性ストレス簡易調査票(57項目版)」を用いることが多く、主に以下の3つの領域から構成されています。

  • 仕事のストレス要因:仕事の量・質・コントロール感などの負担
  • ストレス反応:身体的・精神的・行動面への影響
  • 周囲のサポート:上司・同僚・家族からの支援の状況

これらを総合的に評価し、一定の基準を超えた場合に「高ストレス者」と判定されます。厚生労働省の報告によれば、受検者全体の約10〜15%が高ストレス者として判定されており、決して珍しいことではありません。

「高ストレス」の2つのパターン

高ストレス判定には、大きく2つのパターンがあります。

  • パターン①:「ストレス反応」の点数が非常に高い場合。すでに心身に何らかの症状が出ている可能性があります。
  • パターン②:「仕事のストレス要因」が高く、かつ「周囲のサポート」が低い場合。今は症状が出ていなくても、今後不調につながるリスクがある状態です。

自分がどちらのパターンかを確認することで、次の行動の優先順位が変わります。結果票に記載されているグラフや数値を見て、どの領域が高くなっているかをチェックしてみましょう。

高ストレス者と判定されたら取るべき3つのステップ

ステップ1:医師による面接指導を活用する

高ストレス者と判定された場合、事業者(会社)に対して「医師による面接指導」を申し出ることができます。これは法律で定められた権利であり、申し出たことを理由に不利益な扱いをすることは禁止されています。面接指導では、産業医や医師が現在の状態を評価し、必要に応じて業務上の配慮(残業の制限・業務内容の変更など)を会社に勧告することができます。

「受けると会社に迷惑をかける」「弱いと思われる」と感じて躊躇される方も多いですが、早期介入がいかに重要かは多くの研究で示されています。世界保健機関(WHO)の報告では、うつ病・不安障害への早期対応は、治療の長期化や生産性の損失を大幅に軽減できることが明らかになっています。勇気を出して申し出ることが、自分自身を守る最善の一歩です。

ステップ2:セルフケアで「ストレス反応」を和らげる

面接指導の申し出と並行して、日常生活でのセルフケアも非常に重要です。心理学的に効果が実証されている方法をいくつかご紹介します。

  • 睡眠の質を整える:睡眠不足はストレス耐性を著しく低下させます。就寝1時間前にスマートフォンの使用を控え、寝室の環境を暗く・静かに整えることが推奨されています。
  • マインドフルネス呼吸法:「今この瞬間」に意識を向けるマインドフルネスは、メタ分析(複数の研究を統合した分析)によって不安やストレスを有意に軽減することが確認されています。1日5〜10分、鼻からゆっくり息を吸い、口からゆっくり吐く腹式呼吸から始めてみましょう。
  • 社会的つながりを保つ:信頼できる人に話を聴いてもらうだけでも、脳内のオキシトシン(絆ホルモン)が分泌され、ストレス反応が緩和されることがわかっています。
  • 適度な運動:週150分程度の有酸素運動は、うつ・不安症状の改善に抗うつ薬と同等の効果を示す研究もあります。ウォーキングや軽いジョギングから取り入れてみましょう。

ステップ3:外部の相談窓口を知っておく

職場内に相談しにくい場合は、外部の専門機関を利用することも有効です。厚生労働省が運営する「こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)」や、各都道府県の「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト(こころの耳)」では、無料で相談を受け付けています。また、症状が続く場合は精神科・心療内科への受診や、公認心理師・臨床心理士によるカウンセリングも検討してみてください。

高ストレス判定は「変化のチャンス」と捉えましょう

認知行動療法の観点では、ストレスに対する「意味の付け方(認知)」が心身への影響を大きく左右します。高ストレス判定を「自分はダメだ」と捉えるのではなく、「今の働き方や環境を見直すタイミングが来た」というシグナルとして受け止めることが、回復への第一歩になります。

ストレスチェックはゴールではなく、あなた自身のウェルビーイング(健康で幸福な状態)を守るためのスタートラインです。結果を無視せず、今日からできる一歩を踏み出してみてください。

監修:公認心理師・臨床心理士

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